神戸・栄町散歩の旅・第二弾は、隠れ家カフェをご紹介しますね。
こちらの栄町ビルディングも、前回記事の海岸ビルヂング同様、戦前から貿易会社か船舶会社が入っていたんじゃないかと思うような、古いレトロな雑居ビルです。
まるで古い校舎のような、白いモルタルの壁に囲まれた階段を二階まで上がると、廊下の奥に仄かな明かりが灯っていました。
こちらが、RAI CAFEです。
初めて、このカフェを訪れたのは、2005年のこと。もう、今は無い「Lマガジン」の京阪神の美味しい紅茶専門店特集を見て、私同様、甘い物も好きな主人と二人でやってきたのでした。(しかも、電車の吊り広告を見て、エルマガを買ってきたのは主人でした・・・)
そのときも、こちらのスコーンがとても美味しくて、感動したのですが。(イギリスで、本場のスコーンをいくつも食べてきた私が言うのですから)
というわけで、今回も紅茶と一緒に、大好きなスコーンを頂くことに。
紅茶は、ルフナを選んでみました。
ローグロウンティーといわれていて、スリランカ南部にあるローグロウン地方で取れる茶葉だそうです。(ルフナは、現地シンハリ語で「南」を意味するのだとか) 初めて飲む銘柄だったのですが、とろりとした甘味とコクがあってミルクをたっぷり入れたミルクティーで美味しく頂きました。
スコーンは、シナモン&レーズン、アールグレイの2つをチョイス。ジャムの隣の小さなガラスの器に入ってくるクリームが粘りのあるクロテッドクリームなのが嬉しいところです。
小さなカフェですが、とても静かで、居心地の良い空間。美味しい紅茶とスイーツを、ゆったりとした時間の中で味わえます。
帰りがけ、壁際に、アンティークのコーヒーミルが幾つも並べられているのを見て、それが、今は車メーカーとして有名なプジョーのものだったので、どうして、ミルなのにプジョーなんですか?とマスターに伺うと、もとはといえば、プジョーはコショウを引くミルなどの歯車の会社で、そこからコーヒーミルも作ることになり、近代になってからは、車を作るようになったのだそうです。
なるほど、そうだったのかあ。どこにでも、小さな発見があるものですね。
ビルの廊下には、こんなアンティークな時計も。
薄暗い廊下の先には、どんなお店があるんだろうと、お宝探し気分で、古い建物内を自由に巡ってみるのも、栄町散歩の醍醐味かも知れません。
(※2014.4追記;こちらのカフェは閉店しました。現在、栄町ビルディングの同じ場所には新しいカフェがオープンしています。詳細は、こちらの記事を。新しく入ったカフェもすてきで、静かで美味しいティータイムになりました )