ノート&ダイアリースタイルブック Vol.5を読みました。
もう、すでに、来年のダイアリーは確定しているというのに、昨年のVol.4同様、この時期に出ているのを見ると、つい、手に取りたくなってしまいます。
いいもん、ダイアリーじゃなくて、ノートのほうを見るんだもん~。
とはいえ、そこは当然、ダイアリーの記事も目に入っちゃうわけで。興味津々というか、わ~、このダイアリー欲しいー!状態に。(確信犯?)
ほんと、アブナイ一冊です(笑)
では、気になった記事について、いろいろ・・・。
まずは、福沢諭吉の「西航手帳」が。こういう記事、好きです。
まるで、罫線でも入っているか、もしくは、定規を当てて書いたかのように乱れることなく、まっすぐに書かれた文字が、美麗過ぎます。
表紙の見返し部分の、マーブル模様の紙も、さほど色褪せることなく、そのまま残っているんですね。
海外から日本に初めて手帳を持ち帰ったのが、福沢諭吉だと、今回、初めて知ったのですが・・・
日本人で、初めてルイ・ヴィトンの鞄を買って帰ったのが、元・土佐藩の後藤象二郎だったというのを、何となく、思い出しました。(板垣退助らとともに訪れたフランスで、1883年(明治16年)1月、シャンゼリゼ通り近くのパリ本店で大きな旅行鞄を購入したそうです)
さて、高島屋の文具売場特集ですが。
リニューアルされてから、まだ一度も行ってないので、早く行ってみたいなー、と思いつつ。
この春の、売場リニューアルに合わせて、「たこやきソース色」と、「紅しょうが色」という、いかにも関西らしい「コテコテ」なインクが発売されましたね。
今回の新色「たこやき青のり色」まで来ると・・・ほんま、コテコテやなあ、というか(笑)
ジョークではなく、ほんとに、やっちゃう辺りが関西のノリですよね。
「これな、たこやきソース色のインクで書いてんで」
「ほんまか? 黒インクちゃうん?」
「ちゃうちゃう。たこやきソースの色やって」
みたいな会話が聞こえてきそうです。
あと、PTMも最近、気になってるんですよね。いかにも、イタリアらしい、古地図や、古文書などの柄のカバーが、歴史好きには、たまりません。
次に、トモエリバー。
ほぼ日手帳に使われていることで有名ですが、 巴川さんだから、トモエリバーだったんですか~。納得。
前身は、1917年に「電力用ケーブル用の電気絶縁紙のメーカーとして」創業された会社だったというのにも、びっくりでした。ステーショナリー用の紙と、工業用の紙とはまったく別物のようでいて、ちゃんと、その技術が生かされているんですね。
そして、今回のVol5で、一番、気になったのが、スマイソンの特集ページです・・・。(あわわ)
いくら、おしゃれでステキだからって、来年のダイアリーはもう持ってるのよー、と理性では分かっていても、つい、本国サイトまでいそいそと覗きにいってしまう始末。
実は、ロンドンのスマイソンには、十年以上前に、王室御用達の文具店ということで、訪れたことがあります。しかし、イギリスはただでさえ、紙類の高い国。当時は、1ポンド=約250円だったせいもあって、あまりの高額な手帳にジャスト・ルッキング(見るだけ)で帰ってきてしまったのでした・・・。
でも、今なら、円高だし、ちょっと高価な手帳、という範疇よね?と考えてしまうあたり。せめて、先日の東京旅行の際に、表参道のヴァルカナイズ・ロンドンで現物を「ジャスト・ルッキング」でもいいから、してくれば良かったなあ、とちょっぴり後悔してます。
その次のページは、同じく、イギリスの手帳メーカー、レッツの特集。
こちらは、比較的、お手ごろ価格で入手できるものが多いですよね。レッツもまた、イギリスでの思い出深い手帳です。
夏になると、毎年、早い休暇を使ってイギリス旅行していた頃の話です。
確か、ナショナル・ギャラリーのミュージアム・ショップだったと思うのですが、ウィリアム・モリスのような、綺麗な装丁の、年間ダイアリー手帳が販売されていて、決まって、ロンドンに来ると買い求めていました。この手帳が、たぶん、レッツだったと思うんです。
しっかりとした表紙の作りや、小口の金箔加工も、とても綺麗で。(先週、実家に帰ったときに、探してみましたが、どうも処分してしまったらしく、見つかりませんでした) その手帳は、もちろん、装丁自体が素敵ということもありましたが、イギリスの祝日が載っているものが欲しかったんです。
というのも、当時は、インターネットなどという便利なものは無く、翌年、イギリス旅行に来るときに、いつがバンク・ホリデイになるのか知りたかったんです。(名前の通り、銀行も休みになる祝日、バンク・ホリデイは、毎年、日にちが違い、その日はトラベラーズ・チェックを換金できない日だということをちゃんと分かって、旅行スケジュールを立てておかないと、手元に現金が無い、というはめになるので・・・)
その手帳には、翌年の祝日がまとめて書かれているページがあって、とても重宝していたんです。
もちろん、大好きなイギリスの手帳を持っている、という愉しみもありましたが。今なら、海外のどんな情報でも、日本にいながら、ネットですぐ入手できる時代になったので、懐かしい時代の思い出ですね。
今回のVol.5は、いかにも、通が好みそうな、細かな薀蓄が多かった半面、私の好きな、手書きの使用例が少なかった気がして、ちょっと残念だったり・・・。
こんな新製品が出ましたよ、というのもいいですが、こんな風に使っていますよ、というのを、もっと見たかったなあ、と。
目新しいデジタル・ツールではない、ノートやダイアリーを使う手書き生活の良さをアピールするには、買っただけ、じゃダメなんですもんね。うまく活用して、生かさないと。(買っただけで、使えてない紙物がいっぱいある身で、あまり大きなことは言えませんが・・・)
それにしても、眼福な一冊でした。
これ以上、さらに、来年仕様のダイアリーを増やしてしまうかどうかは、紙・・・もとい、神のみぞ、知る。といったところでしょうか。
(ちなみに、一番上の写真は、私が万年筆を愛用していると知った妹が万年筆でも書きやすいと店頭で見て、先週、心斎橋で買ってきてくれた、お土産のライフ・ノーブル・メモです。今回のVol.5でも紹介されてましたね)