賑わいをみせる那覇の国際通りから、歩くこと10分ほど。 大きな道路から脇に入った細い石畳の道に、壺屋やちむん通りがあります。
「やちむん」とは、沖縄の言葉で「焼き物」のこと。
赤瓦や古い石積みなど、昔ながらの沖縄の風情を残した小さな通りには、さまざまな窯元直営店が並んでいました。
壺屋やちむん通りでやちむんを探す
雑貨大好きな私ですが、今回、沖縄のやちむんのことを知り、こちらの壺屋やちむん通りで、家で使う食器を探してみようと決めていました。
壺屋やちむん通りは、往復しても20分くらいの距離ですし、沖縄の焼き物に触れながら、すーじぐゎー(路地裏)を歩いたりして、お散歩気分で、やちむんショッピングを楽しめます。
赤絵や絵付け、掻き落としなど、窯元ごとに技法がそれぞれに違うので、どのうつわも個性的。手作りですから、同じデザインでも、風合いが微妙に違っています。
沖縄独自のやちむん、シーサー、マカイ(茶碗)などのほか、若手作家さんたちが、日常使いできるような器も作ってらして。
guma-guwa(ぐまーぐわぁー)さんも、そのひとつ。 育陶園という窯元の若手職人さんたちが作ったやちむんが並んでいました。
こちらでは、沖縄の縁起文様である菊紋をアレンジした可愛らしいデザインと、淡い色味がステキなやちむんに惹かれました。
そして、やちむん通りの中でも一風変わった、可愛らしいショップが、ヤッチとムーンさんです。
もちろん、お店の名前は「やちむん」からですよね。
前庭にいる大きなくまさんが目印。(店内にも、こちらのくまさんが)
伝統的なやちむんのほかに、ほっこりするような絵付けのやちむんなど、とにかく雑貨好きな女性には、たまらない品揃えでしたよ。
店内は、まるで、おもちゃ箱をひっくり返したようなカラフルさ。カップルなど、若いお客さんも、たくさんいらしてました。
miyagiya-bluespotで出会ったカップ
やちむん通りのあとは、さらに歩いて浮島通りへ。
浮島通りは、良い感じに寂れた通りで、アメリカンでジャンクな雰囲気のカフェバー、ショップなどが点在しています。
その浮島通りから少し南下した住宅街にある小さなセレクトショップ、miyagiya-bluespotさんを訪れました。
こちらは、やちむんなど沖縄の伝統的なクラフトを扱うmiyagiyaと、東アジアの流行をソウルから発信するbluespotとのコラボレーション。
そんなユニークな成り立ちのショップのことをネットで知って、興味を持ったのでした。
こちらでも、やちむんに惹かれて、深い味わいをした呉須色のカップ&ソーサーを買い求めることに。 深い緑青は、深い森の色というのか。
作者の金城さんしか、この色は出せないんですよ、とオーナーさんに伺って。
キンジョウさん? どんな方だろう?と思いつつ、帰宅後、ショップのサイトで作者さんのプロフィールを読んでみると、読谷村の工房で陶芸に携わっている作家さんとのこと。
実は、読谷村にも行ってみたかったのですが、今回は時間がなくて。 読谷村は、焼き物で有名ですよね。次にまた沖縄に来ることがあれば、ぜひ訪れたい場所なんです。
miyagiyaは、オーナーの宮城さんが自らの足で工房を訪ねて選んだものを紹介するセレクトショップ。
ショップのサイトでは、工房や作家さんの紹介も丁寧にされていて、作家さんそれぞれに個性あるやちむんが、どれも魅力的でした。
トラベラーズノートに旅の思い出を
こちらは、壺屋やちむん通りを巡ったことなどを書き綴ったトラベラーズノート。
guma-guwaさんの可愛い絵付けは、ショップで見て一目惚れだったんですよね。
沖縄から帰宅後、NHKの番組『イッピン』で沖縄のやちむん特集を見たのですが、今回伺ったmiyagiya-bluespotさんも紹介されていて。
番組内で、お店の様子が紹介されたときに、私が買い求めたカップ&ソーサーも映っていました。
沖縄の土を使った、おおらかで素朴な絵付け、鮮やかな色の器。
そういった、沖縄ならではの歴史を持ったいろいろな表情のやちむんと出会えた旅でした。