京都にお出かけした際には、たいてい、神社にお参りしています。
観光地化している、人が多い場所よりも、静かにお参りできるところのほうが好きなので、河原町あたりの中心街から少し離れた神社を訪れることが多いです。
いわば、「お気に入り」の神社とでも言うのでしょうか。境内に立っているだけで清清しく思える、そんな神社が、京都にいくつかあります。
先日、ちょうど夏越しの祓の日、健康祈願をしたくて京都へ向かいました。
お気に入りの神社へおまいり
まずは、下鴨神社へ。
下鴨神社へは、京阪・出町柳駅から、緑深く閑静な糺(ただす)の森を抜けて行きます。
下鴨神社と同じく、糺の森もユネスコの世界文化遺産に登録されました。太古の昔からの植物が残っている「原生林」なのだそうです。
神社周辺は交通量も多いバス通りなのに、一歩、糺の森に足を踏み入れると、まるで別世界のように、ひっそりとしていて、空気も冷ややかな、まさに癒しの空間。 この森を歩くのが好きで、下鴨神社へ来ている・・・というのは言い過ぎですが、まっすぐ、境内へと続く、太古の緑が生い茂る森の参道を歩くだけで、おごそかな気分になれます。
ちょうど、梅雨の雨上がりだったこともあり、頭上を飾る緑が涼しげでした。マイナスイオンもいっぱい頂いた気がします。
下鴨神社では、本殿の手前に、言社(ことしゃ)という、干支ごとの小さなお社が7つあり、自分の干支にちなんだお社にお参りできます。(それぞれには、干支の守護神である大国主命が祀られています)
家族や友人と一緒に来ても、あなたは向こう、わたしはこちら、という具合に、バラバラの場所でお参りするというのも、一風変わっていますよね。
境内にある、御手洗(みたらし)池は、名前の通り、あの「みたらし団子」発祥の地。
池に湧く水泡をかたどって、できたお菓子なのだとか?(神社前の茶屋で、元祖みたらし団子を頂くことができます)
その後は、下鴨神社前から路線バスに乗って、今宮神社へ。
こちらの神社は、5分もあれば境内を一周できるほど、こじんまりとしたお社なのですが、京都でわたしが一番好きな神社です。
もとは、平安以前より、疫病鎮護を目的とした疫神が祀られていたといわれています。
女性の身体や病気にも癒しのパワーを頂けると知り、家族の健康祈願のために訪れてみたのは、もうかなり前のことですが、こちらの境内に佇んでいるときは、とても大きく優しい何かに守られているような、とにかく、ほっと安心できる場所です。
人には、それぞれ、自分の「気」に合った神社があると聞いたことがあります。わたしにとっては、まさに、こちらの今宮神社が、そうだったのかも知れません。
訪れた日は、6月30日。多くの神社で夏越しの祓が行われる大祓の日です。
大祓とは、宮中で年に二回、12月と6月の晦日に行われていた行事で、半年間の罪や穢れを拭い、先の半年を無病息災で過ごせるよう祈願するものです。
神社の境内には茅で作られた大きな輪が用意され、この茅(ち)の輪を3度くぐって穢れを祓う「茅の輪くぐり」をします。
今宮神社の境内にも、茅の輪が用意されていました。
なかなか、雨の多い6月末に遠出して、神社を訪れることもないので、久々の「茅の輪くぐり」となりました。
お手水盤の横には、こんな小さな茅の輪もありました。子供さん向けだったのでしょうか。かなり小さい輪なので、腰をかがめながら、3回くぐってきました。
門前菓子をいただいて、ちょっと一服
そして、この赤い欄干の奥、石畳の参道には・・・
今宮神社の門前菓子である、老舗の名物あぶり餅屋さんがあります。
道を挟んで向かい合わせに二軒も。(毎回、両方のお店から、お声かけ頂くので、替りばんこに入るようにしています・・・)
今宮神社がほんとうに、小さな神社なので、あまり長居するのも目立ちそうで、でも、どこか立ち去りがたいときなどは、あぶり餅屋さんで一服しながら、境内の緑を眺めて癒されています。
晴れ間は覗いているものの、まだ小雨がぱらついていて、軒から吊り下げられた苔玉も、元気そう。
あぶり餅は、きな粉をまぶした小さなお餅を炙り、また白味噌を塗って炙って作ります。
お餅自体は一口大で小さいのですが、ふんわりやさしい味でお腹もいっぱいに。
この後は、今宮神社の鳥居正面の道から、上賀茂神社へ向かう路線バスが出ているので、そのまま向かうこともあるのですが、この日は京都到着が遅い時間だったので、お気に入りの神社めぐりも、ここで終了。
主目的は神社での健康祈願だけれど、せっかく京都まで来たんだし、一つくらいなら、ショップに立ち寄ってもいいよね、ということで、北大路駅で地下鉄に乗り換えて、こちらも京都ではお気に入りの雑貨店、アンジェさんへ。
短い京都滞在でしたが、梅雨の雨の止み間に回ることができて良かったです。(前日のこの時間帯は、神戸でも、ひどい降りの大雨でしたから)
京都アクセスマップを書いてみました
帰宅後、自分用メモも兼ねて、お気に入りの神社へのアクセスを、カキモリノートに書いてみました。
年に数回は訪れるとはいえ、毎回、向かうルートも違っていて、バス路線図をひっくり返して確認することになるんですよね。これで、その手間もなくなるかなと。
京都の中心からは少し離れますが、地下鉄と路線バスで手軽に回ることができる神社ばかりなので、ひっそりと静かな神社でお参りしたいときなど、いかがでしょうか。
今回のルートです
1)阪急河原町駅~(徒歩5分)~京阪・四条駅⇒京阪・出町柳駅~(徒歩12分)⇒下鴨神社
2)京都市営バス205番で糺の森(下鴨神社前でもOK)⇒船岡山~(徒歩10分)⇒今宮神社
今宮神社から上賀茂神社へ行くなら、46番の京都市営バスで20分弱。上賀茂神社と下鴨神社の間は、4番の京都市営バスで行けます。
地下鉄の一日乗車券(600円)を使って、地下鉄烏丸線の京都~四条~北大路駅間は、わたしがよく乗るルートです。(阪急烏丸駅と地下鉄四条駅は地下で直結しています)
アンジェさんは地下鉄・京都市役所前にあり、烏丸御池(からすまおいけ)駅で地下鉄東西線に乗り換えて一駅です。
さいごに
年に数回は、日帰り旅で京都を訪れますが、わたしが毎回まわるエリアは、ほぼ、上のマップのエリア内。あとは、行きたいカフェがあれば、神社めぐりの後に、地下鉄やバスを乗り継いで行くくらいでしょうか。
やっぱり、京都は特別な場所で、癒されたいときに訪れる場所。そんな気がしています。