Hot Cocoa mix**

旅と文具とカフェめぐり

omaezaki瑠璃~海色

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静岡県御前崎にあるBungbox(ブングボックス)さんのオリジナル・インク、omaezaki瑠璃です。

以前紹介した、Bungboxさんオリジナル・インクのValentine’s Choco Brown(バレンタインチョコブラウン)と一緒に購入したもの。

海色と空色の二種類があり、私が買ったのは海色のほうでした。

Bungboxさんのインク壜は、どれも、そのインクを使って描かれたイラストがラベルに印刷されているのですが、このomaezaki瑠璃(海色)のラベルは、たゆたう海の水面が、陽光を受けて輝いている・・・そんな綺麗なイラストで、お気に入りです。

静岡県の最南端にあるという、御前崎の岬。残念ながら、私はまだ、一度も行ったことが無いのですが、いつか訪れる機会もあるでしょうか。

そんな日のことを思いながら、御前崎の海の色がイメージされたomaezaki瑠璃(海色)で、文字をしたためてみました。

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上が、ほぼ日手帳に書いたもの。

下が、ニーモシネに書いたもの。

万年筆は、LAMYサファリの黒軸・Mニブに入れてみました。

インクの色は、とても明るい海の青です。瑠璃(海色)は、「ラピスラズリ色」とのこと。深い宝石の色にも似て、濃淡が出る紙に書くと、綺麗なグラデーションになってくれます。

これから先の夏に向けて、涼しげな色でもありますよね。珊瑚礁まで見えるほど、透明度の高い南国の海でのバカンス・・・。

そんなロマンティックな想像に、つい浸ってしまいそうな海の色をしたインクなのです。

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丸善オリジナル便箋にも書いてみました。

少しクリームがかった色の紙でも、綺麗な発色です。

先日から読み始めた『塚本邦雄の青春 (ウェッジ文庫)』。

その中に、海と空とをうたった歌を見つけて、ちょうど、海色と空色がある、omaezaki瑠璃にぴったりだと思い、上記の歌を書いてみたのでした。

作者の竹島慶子さんとは、塚本邦雄夫人です。

塚本邦雄氏と言えば、高校生のときに、その旧字と旧仮名遣いによる美しい字句が散りばめられた、絢爛たる小説を読んで、一瞬で虜になってしまった作家です。

若い頃、特に高校生の頃までに読んだ本って、いつまでも印象深いというか、影響が大きいですよね。まるで、熱病のように、のめりこんでしまうというか。

そして、その十年後くらいに、今度は、バイトしていた某大学病院で、毎年配布される、大学の業績集の中に、当時、その大学の文学部で教鞭を取られていた、塚本氏の名前を探すのが、ひそかな楽しみでもありました。 今も、お元気に書いてらっしゃるのだなあ、と思いながら。あいにく、文学部とは場所が違ったので、じかにお会いする機会は無かったのですが。

そんな、ちょっとした思い出などもあり、『塚本邦雄の青春』という文庫本を、本屋さんで見つけたときに、迷わず、買い求めたのでした。

この本屋さんが、ナガサワ文具センターも入っているジュンク堂なのですが、こちらに立ち寄ると、買う予定はなかった本を見つけて、つい、買ってしまうという・・・。ナガサワさんといい、財布の紐がどうにも緩くなってしまう、文具好き・本好きには、とてもキケンで魅力的な場所だったりします。