Hot Cocoa mix**

旅と文具とカフェめぐり

オアゾ丸善と銀座伊東屋へ

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前回に引き続き、東京旅行・2日目です。

朝、まず向かったのは、丸の内オアゾにある丸善・丸の内本店でした。

実は、関西の人間には、丸善はあまり、馴染みのあるお店ではありません。関東に比べて店舗数がかなり少ない上、難波店も閉店してしまったので。 そうなると、関西空港店まで行くことは、まず無いですし・・・。

なので、丸善に行くこと自体、私には初めてのようなもので、オアゾの文具売場フロアでは、丸善オリジナルの文具を、いろいろ探してしまいました。

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丸善オリジナル便箋の中では、6000とか9000とかの有名な便箋にも心惹かれつつ、でも、あれだけぶ厚い枚数を使いきる自信はなかったので、今回、買い求めたのは、表紙にヒョウの絵のついた、丸善LEOPARD便箋。

上の写真は、ペリカン・スーベレーンM400で書いたものですが、万年筆で書くと、紙が適度にインクを吸い取ってくれて、文字の濃淡が、綺麗に浮かび上がります。 クリームがかった色の紙に、あずき色の罫線がクラシカルで良いですよね。これで50枚・250円(本体価格)って、お安いと思います。

そして、オアゾ丸善に足を運んだのには、もう一つ理由が。

ちょうど、ヴィンテージ筆記具フェアが開催中だったんです。また、梅田晴夫萬年筆コレクション特別展示会もあって。

万年筆コレクターとしても有名だったという、文筆家の梅田晴夫さんのことは不勉強ながら、今回、初めてお名前を知った次第で。

1978年に製造販売が開始されたプラチナ#3776の設計に携わられた方とのこと。プラチナ#3776は、私も持っています。そういう意味で、すぐに親近感を持つことが出来ました。 また、古いながらも、LAMYの万年筆があったりもして。

なにしろ、これだけ多くの、古い万年筆が並んでいるのを見るのは初めてでした。 たぶん、どれほど貴重なものかも分からずに見ていたかとは思うのですが。

『ウェブ時代をゆく』の著者、梅田望夫さんが御子息というのも、東京から帰ってきて、こちらのブログ『ビンテージ・モンブラン備忘録』の梅田晴夫コレクションの記事で、初めて知ったことでした。

東京に行く前に、この記事を読んでいれば、もっと、梅田さんのコレクションを、じーっと眺めていたかと思うのですが・・・。

でも、なかなか、こういう機会も無いので、長く、誰かの手に握られて、愛用されてきた万年筆の、ノスタルジックだけれど、愛情の籠った道具をガラスケース越しに眺めながら、さまざまな思いを馳せることが出来た時間でした。

一方、ヴィンテージ筆記具フェアには、ユーロボックスさんが出店されていたので、店主の藤井さんに、ヴィンテージ初心者なんですが・・・とお願いして、初心者向けのものを、いろいろと書かせて頂きました。

ヴィンテージ万年筆といえば、私が握ったことのあるのは唯一、ル・ボナー店主のMさんに、1950年代モンブランを書かせて頂いたときのこと。

初めてのヴィンテージ・モンブラン、あまりのぬらぬら感に、ビックリしたのですが。 それから、いろいろな方のブログなどで、ヴィンテージ万年筆は、現行品とは、かなり違う書き味だと書かれているのを読んで、ヴィンテージにも、ちょっと興味を持ち始めていたのです。

藤井さんが差し出して下さる万年筆は、本当に、どれも書き味が良い上、一本一本が微妙に異なる書き味で。うーん、万年筆って、ほんと、奥が深いです。

何十年も昔の筆記具なのに、どれも、こうしてちゃんと書けることにも驚きでしたが、当時の職人さんの技術はもとより、古いものを大事に継承して使い続けていく、その気概というか、志のようなものを、じんわり感じることができたような気がします。

それから、パイロットのペンステーション・ミュージアムにも初めて立ち寄りました。

こちらでは、古代エジプトから始まるペンの歴史を興味深く、見てきました。(こういう筆記具の歴史って、なかなか見ることが出来ませんもんね) あとは、空港へ向かうまでの時間を過ごそうと、銀座・伊東屋へ。

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伊東屋では、上までエレベーターで上がって、順に降りてこようと思って、上がった8Fのミニギャラリーで開催されていた「三好貴子展 My favorite things XⅢ」を偶然、目にして、とても淡い色使いと綺麗な絵に、魅了されてしまいました。

それで、原画展を一通り見て回ったあと、自分の分と、母の分のポストカードをお土産に買い求めました。 結局、伊東屋で買ったのは、今回、これだけだったのですが。 でも、これもまた、一期一会ですもんね。

そのようなわけで、1泊2日東京・文具ツアーも、無事に終えて、飛行機で帰路についたのでした。 今回、丸善・日本橋店に行かなかったので、(まだ一度も行ったことがなく・・・)また、次の東京旅行では、ぜひ行ってみたいと思っています。