Hot Cocoa mix**

旅と文具とカフェめぐり

神戸インク物語ゴッホ・コバルトを買いました

先日の、手帳総選挙in神戸の帰りに、三宮で途中下車して、La lettre de Kobeで開催されていた「神戸インク物語50色発売記念・試し書きフェア」に行ってきました。

神戸インク物語全ラインナップ50色を試し書き

神戸インク物語は、私も愛用している、ナガサワ文具センターさんのオリジナルインクです。

今回のイベントでは、そのラインナップ50色の試し書きができるということで。

会場のテーブルには、さまざまな色のインク壜50個が、ずらっと勢揃いしています。その光景は壮観でした。(インク好きの方にはたまらない光景かも?)

現時点でもインクは使いきれないほど、いっぱい持ってるし、なにか欲しい色のインクがあったわけでもなく、新色はどんな色のインクかな?と思って、訪れたはずのイベントだったのですけど・・・

気になった色をいくつか試し書きしているうちに、こちらのインクが欲しくなり、買い求めることになりました。

神戸インク物語ゴッホ・コバルトです。

神戸インク物語ゴッホ・コバルト

こちらは、2015年1月末から神戸市立博物館で開催される、チューリヒ美術館展を記念して作られた限定インク。

展覧会で見ることができる、ゴッホの『サント=マリーの白い小屋』という作品には、地中海の強く照りつける日差しの中、鮮やかな色彩をもって浮かび上がる風景が描かれています。(インク壜の外箱にも、そのゴッホの絵が使用されています)

神戸インク物語ゴッホ・コバルト

ゴッホが訪れた地中海の街、サント=マリー・ド・ラ・メールの真っ青な空と家々の白い壁。

まるで深い海の色をそのまま映し出したかのような濃い空の青をイメージして作られたインクが、ゴッホ・コバルトなんですね。

ブルーブラック含め、青系のインクはすでに、いくつも持っていますが、実際書いてみると、手持ちのインクとは全然違う青でした。

ひとつの文字の中でも、インクの溜まり具合によって、コバルトブルーの濃淡がかなり出てくるんです。

そんな青の濃淡に一目惚れしてしまい、晴れてゴッホ・コバルトが我が家のインク・コレクションの仲間入りをすることに。(衝動買いではありますが、今だけの限定インクですから)

コバルトブルーのインクを入れた万年筆は

帰りの電車に揺られながら考えたのは、さて、予定外に増えてしまったインクを、どの万年筆に入れようかな?ということでした。

洗浄して、お休みさせている万年筆として、まず思い浮かんだのが、ヴィスコンティのヴァン・ゴッホ・ミディアムバニラ。

いや、ゴッホ・コバルトを入れるのに、ヴァン・ゴッホの名がついた万年筆とはいくら何でも、あざとすぎるでしょう、と自分でもツッコミを入れそうになりましたが。

それで結局、プラチナ#3776シャルトルブルーに入れることに。

【過去記事】シャルトル・ブルー ~大聖堂の名を持つ万年筆

ステンドグラスの青を髣髴とさせる軸に、コバルトブルーのインクは予想以上にぴったり。

早速、シャルトルブルーを、いつもの紳士なノートの書き写しに使ってみました。

深く濃い青の中には、明るい青も混じっていて。 やはり、手持ちの青系インクのどれとも違う味わいです。(上の写真では撮影時の光の加減で、全体的に色が少し薄くなっています。本来の色は下の写真のほうが近いかと)

神戸インク物語ゴッホ・コバルト

インクの薄い部分は、見る角度によっては青緑っぽくも見えて。こういう微妙な色の濃淡や味わいが、万年筆で書く醍醐味の一つじゃないかなと思うんです。

ちなみに、細いニブだと、どんな色になるんだろうと思い、以前、ナガサワさんの御愛顧プレゼントで頂いて、まだ使っていなかったカクノの細字にもゴッホ・コバルトを入れてみました。(ついに、3本目のカクノさんを使うときが・・・)

書く紙も替えてみようということで、ほぼ日手帳の使っていないページに書きこんでみました。

神戸インク物語ゴッホ・コバルト

細字でも、はっきりくっきりした青色で、インクの濃淡も出ています。

紳士なノートは少しクリームがかった紙でしたが、真っ白なほぼ日手帳に書くと、青が際立って、さらに鮮やかに浮かび上がりますね。彩度が高いため、華やかな青、といったところでしょうか。

ちなみに、他の白い中性紙ノートにも書いてみると、流行りのノーブル・ブルーみたいな色になりました。ゴッホ・コバルトは、インクの濃淡がかなり出るので、太目のニブが良いかと思いましたが、細字もまた良い色です。

参考として、同じくカクノの細字に入れて愛用している、色彩雫の天色との比較もしていますが、こちらは淡い色味のみずいろなので、可愛い青なんです。

【過去記事】天の色のインク~ama-iro

さいごに

深みのあるコバルトブルーで書く文字は、落ち着いたブルーブラックとは、また一味違う趣きで。

じっと眺めていると、地中海の眩しく晴れ渡った空の下にいるように、晴れやかな気持ちになれる気がします。

新しい青を堪能しながら、ちょっとしたバカンス気分に浸ってみようかな?