以前から、万年筆初心者さん向けに、何か記事を書けたらと思っていました。
とはいえ、私自身も、万年筆を本格的に使い始めて、まだ5、6年ほどですし、未だに正しい使い方をしているのか、疑問に思うところもあるので、 お手本のようなテキストを書くのも憚られます。
そこで、とりあえず、私はこんな風に万年筆を使ってますよ~、という身近なところから書き綴ってみることにしました。
万年筆を使ってみたいけど、敷居が高そうだな~、とか、難しそうだな~、と迷ってらっしゃる方の背中をぽん、と軽く叩けるような記事になればいいなと。
Twitterや、最近ではinstagramでも、ステキな万年筆の写真を拝見することも多いのですが、その裏側というか、実際に、どんな風に万年筆を使っていたり、お手入れしているかという内容って、あまり見かけない気がして。
いろいろ自己流な点もあるかも知れませんが、そこは御容赦いただければと思います。
インクの入れ替え(コンバーターの場合)
まず第一回目のテーマは、インクの入れ替えについてです。
私はコンバーター派なので、コンバーターでのインクの入れ替えについて書いてみますね。
同じ色のインクを使い続けるなら、再びインクを吸入する際には洗浄する必要はない、と聞きますが、私は同じ色を使い続けるときも、毎回洗ってから、インクを入れるようにしています。
以前、ペンクリの席で言われたことですが、紙に書いている間に、どうしても紙の滓が入り込んでしまい、それが書きにくくなる原因でもあるとか。 洗浄すると、その滓が水で洗い流されるので、書きやすくなるのだそうです。
洗浄には、ガラス製のプリンカップの空き容器を使っています。 これはもう、万年筆の洗浄専用になってますね。
別に、コップのようなものなら何でも構いません。ある程度、深さがあるもので。
というのも、洗浄中にペン先が底にゴツンと当たると、ペン先を傷めることにもなりかねませんので。
コップの水に万年筆をつけたら、コンバーターの後ろのネジをくるくる回して、水の吸入&排出を繰り返します。
インクの代わりにコンバーターに水を吸入して、それをまた、コップの水に出す、ということですね。水を何度か取り替えつつ、インクの色が出てこなくなったらOK。
このあとは、金ペン堂さんでやってらっしゃったのを見てから、私も真似させて頂いてるのですが・・・
ペン先部分をティッシュにくるみ、手首のスナップをきかせながら、片手で軽く何度か振ります。
このとき、振りすぎて万年筆を落とさないように注意。周囲の家具にも、ぶつけないように注意です! ちゃんとティッシュにくるんでないと、中にインクが残ってた場合、 インクの色水を撒き散らすこと・・・。もろもろ、あくまで自己責任でおねがいします(^^;
この作業で、中に残ってる水分も出すことができるそうです。
このあとは、すぐにインクを入れても大丈夫ですよ、ということでしたが、私は時間があるときには、しばらく自然乾燥させてからインク吸入してます。 (そのまま、すぐにインク吸入するときもありますが)
とにかく、インクに水分が混ざるのと良くないので、洗浄後もできるだけ水分を飛ばしてから、インクを入れる、ということですね。
(洗浄後は、この状態で、自然乾燥させてます)
私がコンバーターを愛用する理由は、好きなインクを使えることもありますが、こうして、気軽に洗浄できて、スッキリお手入れできることも、理由のひとつですね。
洗浄する頻度はまちまちですが、インクがなくなりかけて、かすれてきたときや、インクを入れたまま、しばらく放置してしまって、書けなくなったときなど。
1~2ケ月に一度は洗浄している計算でしょうか。
手間はかかりますが、万年筆のお掃除も兼ねていると思えば、書きにくくなるのを防いでもいるわけですから、それほどは面倒にも感じないかな。 (それに、やっぱり、洗浄したあとのほうが、書きやすくなってる気もしますし)
ただ、ほぼ半分の確率で、吸入時にインクで手を汚してしまうので、お出かけ予定のあるときには、あまりインクの入れ替えはしないようにしてます。そういう意味では、まだまだ修行が足りませんね~。
早く、まったく手を汚すことなく、インクの入れ替えが出来るようになりたいものです。(それでこそ、万年筆プロフェッショナル?)
愛用の万年筆を長く使い続けるためにも、ちょっとした手間も惜しまないことが大事、かな。
逆に言えば、ちょっと気にかけてあげて、お手入れすることで長く使える筆記具が万年筆、ということですよね。
■
少しでも、何か参考になるところなどあれば、嬉しいのですが。
次回以降も、万年筆の使い方についての、ちょっとしたことなどを気ままに書いていく予定です。
・万年筆のお手入れに関して、こちらのページも参考にさせて頂いてます↓