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旅と文具とカフェめぐり

奄美を旅する・後編~奄美の思い出いろいろ

前回に引き続き、奄美旅行記をお送りします。

翌朝は、ホテルから空港バスで空港へ向かいました。 まずは、身動きしやすいように、荷物を空港のロッカーに入れておいて、と。

午前中は空港バスを乗り継ぎながら2つの観光施設を回ります。 (路線バスのフリーパス2日券を初日に購入済みです)

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奄美空港は、波打ち際のすぐ真横が滑走路。

初日は快晴だったため、着陸時には綺麗な海を機内から見ることができました。

二日目以降は、奄美地方が梅雨入りしたこともあり、雨がちだったので青い海は臨めませんでしたけれど。

荷物をロッカーに入れたあと、次の空港バスを待つ間に空港の展望台に昇ると、これから修学旅行にでも向かうのか、制服姿の学生さんたちがプロペラ機に乗り込んでいました。
(目的地はどこだったのかな?)

大島紬に触れる

空港から、まず向かったのは、大島紬村でした。

名瀬行きの空港バスだと、空港から20分ほどで着きます。
(空港バスは、飛行機が到着した時間に合わせての出発になります。なので、空港発~名瀬行のバスは道中、時間通りには来ないこともあるので注意)

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前々回の記事にも書きましたが、こちらでは、大島紬の製作過程を間近で見学することができます。見学コースは、ガイドさんがついて30分くらい。

私のときは、他に誰もお客さんがいなかったので、ガイドさんとマンツーマンで園内を回って、解説して頂きました。

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実際に、糸を染めたり、機織で生地を織ってらっしゃる職人さんたちからも、作業の手順についてお話を伺えます。 どうして、大島紬はあれほどお高いのか、この複雑な製造工程を見れば納得でした。

とにかく、工程がとても複雑で細かいんです。

横糸と縦糸の小さな点と点が重なり、それが絣となって、綺麗な柄を作り出すのですが、そこに至るまでには、気の遠くなりそうな手作業がありました。 (詳しくは、大島紬村のサイトに)

今まで、ほとんど何も知らなかった大島紬のことについて、実際に、その作業工程を間近で見ることができて、とても勉強になりました。

広い敷地内には、奄美特有の植物が多く植わっているので、本州では見かけない、いろいろな木や花を眺めながら回ることができます。

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これは、ガガイモ科のサクララン。
樹の幹から垂れ下がっているあたり、いかにも、南国の蘭に見えますが、本当は蘭じゃないそうです。サクラ色の花を咲かせて、葉が蘭の形に似てるから、この名前だとか。

「亜熱帯植物庭園」と名前がついてたので、てっきり、植物園のようなものかと思っていたのですが、そういう正式なものではありませんでした。

それでも、珍しい植物が植わっている敷地を歩いていると、亜熱帯の森に迷い込んだ気分になれます。 天然記念物のルリカケスも、たまに見かけますよ、というガイドさんのお話も納得でした。

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バス停から大島紬村までは、5分ほど、てくてくと歩きました。

大島紬村へ続く小道には、まるで竹林のように、背の高いヤシが頭上に覆い被さるかたちで、鬱蒼と茂っていました。

奄美パーク

奄美パークには、田中一村記念美術館や、奄美の文化や自然に関する大きな展示館があります。

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空港バスでは、空港からわずか5分の距離です。

前々回の記事にも書きましたが、このパーク内にある田中一村記念美術館は、とても小さな美術館ですが、おすすめなんです。

cocoaplus.hatenablog.com

田中一村の絵は、「外」から来たひとだったからこそ描けた、奄美の自然だったように思います。

そのほかの奄美の思い出いろいろ

そのほか、奄美の旅で印象的だった、こまごまとした思い出などを。

たんかんと出会う

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こちらは、海に面したカフェレストラン、奄美きよら海工房で食後に頂いた、たんかんのグラニータ。

「グラニータ」とは、イタリア語でシャーベットのこと。

そして、「たんかん」とは、もとはインドから渡ってきたポンカンの一種で、中国で行商人たちが短い桶で売り歩いたことから、「短桶(たんかん)」と呼ばれるようになったのだとか。

ビタミンCが温州みかんの2倍含まれてるんですって。沖縄や奄美の名産フルーツだそうです。

こちらの奄美きよら海工房は、隣接している黒糖工場の直営ショップでもあるのですが、自宅へのお土産に買って帰った、奄美黒糖カステラ(たんかん入り)が珍しい味のカステラで、とても美味しかったです。 もっとたくさん買ってくれば良かった~。

せっかくの絶景も臨めず・・・

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奄美十景にも数えられる、あやまる岬が空港から車で10分ほどということで、帰る直前にレンタカーで向かったのですが・・・

三日目も雨だったため、青い海と空はまったく臨めませんでした。

晴れていたら、きっと絶景だったんだろうなあ。
(なにしろ、この前日には、沖縄をすっ飛ばして、先に梅雨入りしてしまった奄美ですからね・・・)

奄美の美味しい手作りパン屋さん

帰る日、空港へ向かう途中に立ち寄ったパン屋さんが、「晴れるベーカリー」さん。

春にオープンしたばかりの小さなパン屋さんで、奥のキッチンでは、お昼に向けて次々とパンを焼いてらして、良い香りが。

こだわりの素材を使ったパン作りで、奄美大島の砂糖や「とうとがなし」という名前の奄美の塩を使ってらっしゃるとか。

「とうとがなし」とは奄美大島の人々が使う挨拶で、漢字で書くと「尊尊我無」。

自分よりもまず相手を敬い、尊ぶ、というところから、「ありがとう」という意味の奄美の言葉だそうです。 そんなステキな名前を持つ塩は、奄美の深海より汲み上げた海水から、昔ながらの製法で作られた自然塩。

こだわりと愛情いっぱいに作られたパンは、本当にどれも、とても美味しかったです。

晴れていれば外のテラス席で、購入したパンを頂けるようですよ。 (残念ながら、この日は雨だったので・・・)

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あと、田中一村記念美術館のカフェで飲んだ奄美パークブレンドが、地元奄美のコーヒー店・山田珈琲さんの特別ブレンドでした。

とても美味しい珈琲だったので、お店に伺いたかったのですが、ちょうど定休日。

でも、嬉しいことに、こちらの晴れるベーカリーさんで、山田珈琲さんの豆が販売されていたので、購入して帰りました。自宅でも、南国奄美のコーヒーを味わうことができましたよ。

島では、しまバスにお世話になりました

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空港バス含め、島内を走っているローカル路線バスが、しまバス

初日は一人旅だったので、レンカターが無くても、ある程度は、空港バスと路線バスを乗り継げば、島の観光スポットへは行けました。

バスの運転手さんの制服というか、シャツが大島紬をイメージしたデザインで風情がありました。一日で何回もバスに乗っていたため、何度か同じ運転手さんをお見掛けしたことも。

空港バスを含め、しまバスが乗り降り自由のフリーパスが発売されているので、空港の案内カウンターでまずはフリーパスを購入してから空港バスに乗ると、お得ですよ。

待ち時間もあるし、本数も限られていて、時間が自由にならないことも多いけど、やっぱりバスの旅って好きなんですよね。

さいごに

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生まれて初めて訪れた南国・奄美大島。

そこは、普段の旅とはまた違った驚きが随所にある場所でした。

もし、次に訪れる機会があれば、次こそは、青い海を堪能できるシーズンに行ってみたいですね。