アンジェさんが出しているオリジナルノートを買いました。 製本で有名な美篶堂(みすずどう)さんが作るノートです。
美篶堂(みすずどう)さんの名前の由来は、設立者で製本職人の上島さんのふるさと、長野県伊那市美篶(みすず)の地名から。
美篶の篶(すず)は細い竹、熊笹、篠笹の意です。 「みすず刈る信濃の~」と、みすずは信濃の枕詞で、万葉集にもうたわれています。
美篶堂(みすずどう)さんでは、熟練の製本職人さんたちが手作りでノートを作っています。 「みすずノート」と呼ばれているノートは、綺麗な小口など、職人さんの丁寧なお仕事が手触りとして伝わってきて、とても上質な使い心地です。
表紙には「里山」という紙が使われています。
少し毛羽だっていて、素朴で柔らかな紙です。竹尾さんの紙見本で見てみると、私が買ったみすずノートの色は、「鼠」かな?
アンジェオリジナル みすずノートには、方眼・横罫があり、この春、ドット方眼が仲間入りしました。
3タイプ、それぞれに表紙の色が違います。(ほかの2つは紺と「うすあい」かな? 落ち着いた青系の色です)
今回は横罫のノートを購入してみました。
本文用紙は、帳簿にも使われているクリーム色の事務用紙。とても薄い紙なんですが、フローたっぷりの万年筆で書いても裏抜けしません。
7mmの横罫は、色も薄くて細めなので、クリーム色の用紙にも溶け込んで、目にやさしい色味になっています。
ノートの大きさはB6で、手ごろなサイズ。
ページ全体として、上下に余分な余白もなく、デザイン的にもすっきりしていますし、なによりシンプル。
とにかく、つるつるした手触りで、書いている最中も、手の小指側で紙に触れている部分がつるつるして、とっても気持ち良いんです! (ちょっとフェチ入ってるかも…)
わたしが愛用している、紳士なノートこと、Premium C.D. NOTEBOOKと比べてみると、さらにツルツルしているので、その分、インクの乾きは遅いかと。
紳士なノートの本文用紙は、適度にざらついていますもんね。(だからこそ、インクの乾きも早いのだと思いますが)
紳士なノートには、最近はデルタのオールドナポリをよく使うので、同じ万年筆を使って書いてみましたが、書き心地が微妙に違うんです。
みすずノートは、文字を書いている最中から、じんわりとインクが紙に沁みていくのが分かる感じ?
両者とも、同じ7mm罫だけど、この書き心地の違いを味わうために、2冊のノートを使い分けても良いかもしれませんね。
今回の書き写しは、こちらのKindle青空文庫から抜粋しました。
身の回りの小さな自然への優しいまなざしが伝わる、薄田泣菫の文章が大好きで、よく書き写しています。
表紙がそれほど固くはないので、手に持つと、少し、くたっとするところも好きです。
すてきなノートに出会うと、また、書くことを大事にしよう、って思いますね。